工場見学⑥鶏林食品株式会社

〈2017年5月発行『15 のものづくり』より〉

守り続ける伝統の味わいが
消費者の多様な需要にフィット

敷地内に足を踏み入れた瞬間、たれの香ばしい匂いが鼻をくすぐる。看板商品「焼肉のたれ」は「沼津ブランド」にも選ばれた沼津市を代表する味だ。素材の配合と黄金比にこだわった「一番のレシピ」と呼ばれる作り方は門外不出。時代は変わっても、ソウルフードのような存在で地元の人の心に残る。その普遍的なテーマは、他のシリーズ商品にも受け継がれているようだ。

訪問した日はちょうど新商品の開発中で、ラベルやキャップの色味とデザインを検討していた。味や使い勝手などについて社内から広く意見を募り、ひとつの商品を仕上げていく。頑固なまでに伝統を守り続ける反面、新しい味にも挑戦できる、自由な空気に満ちあふれていた。

【写真・上】ラベルが貼られた看板商品「焼肉のたれ」。箱に詰めて出荷する。
【写真・下】正面のチューブから醤油を供給。この釜でたれを煮込む。

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